Entertainment create stdio XTAL SWORD

エリィのアクション

開発秘話

エリィのアクションについてのお話を、出来る限りで色々と載せておきます。
XTAL SWORD開設(2011/04/01)の記念すべき第一作です!

※ゲームの内容のネタバレが含まれます。内容を熟知の方のみ、閲覧を推奨します。

作成について

製作日数は約100日。
2Dアクションゲームの作成なら、作成速度、及び、クオリティに自信があったので出せる技術を全開で超高速作成しました。

グラフィッカーさんも、販売記載まで作業で大変だったりしました。
今ではいい思い出です。(笑)

作成メンバーについて

メインは、プログラム+企画、グラフィッカー2人、サウンドの4人での作成です。
その他サブスタッフとして、案出し+サポートとテストプレイヤーがいます。合計6人での作成ですね。

・ちく
 企画+プログラムを担当しました。
 プログラムはやや苦手です。目的をこなすための手段に用いるものだと思っています。
 プログラムを計画にそって書いていくこと、そのものは好きなんですけどね。
 この世界には優秀すぎる人が多すぎる…いや、自分が不得意なだけか。

 得意範囲は、レベルデザインです。
 エリィのアクションで、自身の能力を出せるだけ出しました。

・やなぎさん(やぎ味)
 キャラクターデザイン、彩色、担当して頂きました。
 とても奇麗な絵を描かれます。
 プログラマーにはグラフィッカーが絶対必要なことが、思い知らされました。
 知らない人に、よく勘違いされますが、ドット絵は、ほぼ使ってないです。
 みーんな大きな画像からの縮小を用いて、奇麗な画像を保っています。

・OZUさん
 地形、背景、ワールドマップ製作を担当して頂きました。
 デザイン、彩色センスが独特で可愛らしいです。素敵です。

・涼雅さん
 音楽担当です。割と自由気ままに作成して頂きました。
 実は何回聴いても飽きにくいって条件だけ加えてあるんですよね。

・太郎さん
 いくつか案出しの方をお願いしました。
 極悪トラップのいくつかは彼の案が元となっています。

・tendonさん
 テストプレイを色々して頂きました。
 難易度調整、空中ステージでのスカートひらひら、やられ方の多様化など指摘を頂いて修正してます。
 尊敬するテストプレイヤーです。

エリィのアクションのデザイン性について

元々、しょぼ○のアクションを販売できるような形で改めて作成したいと思っていました。
そんな中、やなぎさんとネットで知り合い、しっかり完成させることができる作品を作ろうということになり、一作目は作成に自信のあるものということもあり、すぐにやられてしまうアクションを作成しました。
しょ○んにステージデザインが似ている要素があるのは、し○ぼんのお気に入りのトラップ案を残しておきたかったためです。
○ょぼんはいつか配布できなくなってしまう可能性があるので、追加することにしました。

世界デザインは、HTFが元凶です(グロ注意)。

HTFは、ジャンル:ファンシーグロです。新しすぎました。
当時、ゲーム案を考えていた時、これだ!と思いました(笑)どうしても、こんなデザインしてみたかったです。
そのため、初期の開発においては、やなぎさん以外には一切ゲーム内容を説明していません。
皆に、とっても可愛い世界を表現して欲しいと注文しています。
キュートな世界観に、邪悪な鬼畜さという対極を表現したかったので…。
結果、ほのぼの鬼畜にすることができました!

エリィのアクションのレベルデザインに関して

ゲームにかぎらず、エンターテイメントにおいては、最初が最も大切!というのはご存知でしょうか?
少なくとも、私は、これが必須事項だと思ってます。
他にも、今作、私はレベルデザイン性に関して、徹底しました。

・どこでストレスをかけ、どこで解放するか。
・新しいと思う反応はどの程度の間隔と大きさで行うか。
・この場面でユーザーはどういった行動を取るのか。

こーんなことを全部計算した上で、実装を行ってます。(水中面はやりすぎました。反省してます(笑))

やられてしまうゲームは、ゲームの性質上、難易度を上げてしまうことが多いと考えますが、エリィのアクションでは、逆に進んでまして、難易度をできるかぎり下げてます。頑張れば、ノーマルはちゃんと全部クリアできる設計です。

この、やられてしまうというゲーム、ジャンルとしては極めて少なく、これからもっと発展していくものだと考えています。
しかし、高難易度化は、滅びの道をたどってしまうと思ってます。STGと同じ歴史を辿ることでしょう…。

そんなわけで、もし、エリィちゃんに影響されて、同系列ジャンルを作ってみたいとしたらライトユーザーでも楽しめるように、レベルを下げるよう心がけてくださいな。(i wanaのように、作品を難易度で強調する形も悪くないと思いますけどね)

使用言語とライブラリについて

当ゲームは、C#+DXライブラリで構成されています。
え?C++使わないのかだって?
やだなぁ、お客さん。そいつぁ古いですよ。
……冗談はさておき、2008年以降のPCスペックであれば、一般ゲームにおいては、C#でも十分な速度を出すことができます。
(スループットがCと比べると終わってます。オンラインゲームのサーバー等、処理速度が要求されるものには向きません)

古い言語の方が、ネットなどに、情報が多く載っているので、有利な点が多々ありますが、開発においては、C++より、C#の方が圧倒的に有利なので、C#+DXライブラリにすることにしました。もう今の時代なら、C#でいいと思ってます。あれ便利です。JAVAとCのいいとこ取り…ゲフンゲフン。
ライブラリに関しては、お好きなもので良いと思いますが。一番使い慣れているDXライブラリが好きなんですよねー。

とかいっておきながら、実はプログラムにおいて、C#専用の記述はほとんど使用していません。
ライブラリも、全部ラッパークラスを用いて使用しています。

つまるところ、C++とJAVAに移植できるんです!大体3日ぐらいかかりますけどね!

移植する予定がなかったとしても、移植できるように設計しておくことは大切ですよ〜。
もし、移植するはめになった時、ポインタだらけだったりしたら、全部書き直しですからね(苦笑)

……もしくは、独自スクリプト作って、全部その中で動かすのもいいの…かな…。

エリィの販売について

最初は、DLsiteのみでの販売です。
DLsiteでの初動売上は30本ぐらいで、1ヶ月50本、2ヶ月目は15本、3ヶ月目は14本です。\(^o^)/
……いや、デジ同人において、一般が終わっているのは知ってましたけどね、もうちょっとこう……せめて100本……。

その後、パッケージ販売について取り付けました。
パッケージについては、本数3桁での販売です。詳しい数は言えません。
あまり流れていないので、パッケージ版は割とレア化しちゃってますね…。
今後、コミケ等に参加したら、再販していこうと思います。

それと、2011年冬のコミックマーケットに委託として、こっそり参加しています。
当時無知だった私は、ろくに宣伝せず、だーれもこの作品を知らない状況でした(笑)
ということで、来るお客さん皆に、しっかりと説明して、販売しました。
それでも売れたの、たったの20本だけだけどね!
きっと、東方ランドにいたのが悪いのでしょう。いや、真に悪いのは、自サークルの申請を出していない私か(笑)

開発から得た教訓

エリィちゃんとはあまり関係ありませんが、これまでに、少数の成功と多数の失敗を作成した後からの教訓です。
いくつかまとめることがありましたので、もし、新しいゲームの企画を作り、売りたい!と思う人がいたら、作成を始める前に、以下を参考にして頂ければと思います。

・その企画は、現在の自分たちの力で作成できるのか?(できないものを企画しちゃあダメですね)
・その企画のゲームは、どのような点にて、ユーザーが欲しいと思うのか?(このゲーム、やれば面白いんだけどなぁ…では、手遅れです)
・その企画のゲームは、どのような理由で売り続けることが出来るのか?(何故そのゲームが流行ったのか分析するべきです)
・プレイした時、どのように飽きに対策するのか?(ゲームはユーザーとの飽きへの戦いです)
・プレイした時、どの場面で、何が起き、ユーザーにどのような心象を与えたいのか?(シーン考えないと中身がスカスカに…)
・他者の作品との違いは何か?(クローンでは100%負けます。自分たちの良いと思う点、得意な点を入れましょう!)
・そのゲームは快適にプレイできるのか?(テンポよく進めないと絶対にダメです)

これらが明確に決まるまでは、企画から次に進まないほうがいいと思いますよー。

それと、共同作業を行うとしたら以下の教訓を覚えて頂ければと。

・プログラムをやるなら、絵を少し知っておけ!
・絵をやるなら、プログラムを少し知っておけ!

です。

作業内容が、どんな感じになるのかを、自身が知らない場合、無茶な要求をしてしまうことが多々あります。他者の範囲でも、最低限のお話はできるよう、勉強しておくのが吉です。

最後に…

XTAL SWORDは、ひぐらし、月姫につづいて、同人界で成功を収めるべく計画を立て、日々努力し、ゲーム製作だけで生活できるように頑張っております。
そんな我々のサークルの軌跡を、気楽に眺めて頂ければな…と思います。

……ちなみに、先程、一般デジ同人は終わってるといいましたが、海外販売となると話は別です。2012年現在、オリジナル作品の場合で、dLsiteで100ぐらい売れるなら、海外では売るところさえ間違えなければ、その10倍〜30倍以上の数で売り抜けます。
(最低でもDL100ぐらいいかないと、お話に取り付けないかと…)

成人向けより圧倒的に強いです。
一般でゲーム制作の活動を頑張っている方、狙ってみてはいかがでしょうか?

エリィちゃんも英語版を今年度に出す予定です。

我々の作品が、1人でも多くの方の人生の「楽しかった」の一部になれますように。

以上となります。ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

2012/06/05 ちく 記載